一般社団法人伊賀薬剤師会

コラム

コラム №69 木枯らしの吹く前に

今年は台風がいくつもいくつもやってきた。「例年にない」という言葉を何回も聞いた。台風の数も、またそれに伴う雨量も「例年にない」状態だった様である。冬も例年になく寒くなるのだろうか?寒くなると気温だけが下がるのではなく、気温に従い湿度が下がる。元来のアトピー性皮膚炎の方や、乾燥肌の方にはつらい季節である。

さて、「セラミド」という言葉を少なからず一度は見た・聞いたことがあると思う。セラミドは皮膚の一番外側の細胞と細胞の間の脂質(油分)の成分で、皮膚をしっとりさせるには不可欠なものである。アトピー性皮膚炎の皮膚にあるセラミド量を、そうでない人と比較した研究結果を見た記憶がある。セラミドと皮膚の水分量はアトピー性皮膚炎の人のほうが有意に少なかった。このためドライスキンによる皮膚のバリア障害がおこり、さらに皮膚の過敏な環境をまねいていると書かれていた。

また、セラミドは加齢に伴い減少し、ドライスキン、しわ、肌荒れの原因にもなっている。セラミド成分が減少すると、それに伴い皮膚の一番外側の部分の水分保持機能が下がるためだそうだ。

皮膚には過酷な冬が来る前にスキンケア製品のセラミドを含んだものや、それ以外にも保湿に適したものが開発されているので前もって揃えておきたい。また、皮膚科受診やドラッグストアで相談されたい。なお、かかとの割れは、早めに尿素成分を含むものでケアしておきたい。割れてからだと塗ると痛いので、割れる前に塗り始めてほしい。

木枯らしの吹く前に準備しておこう!

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